ブラックユーモアホフマン

三里塚 辺田部落のブラックユーモアホフマンのレビュー・感想・評価

三里塚 辺田部落(1973年製作の映画)
3.9
印象的なのは最後、90日間の拘束から帰ってきた二人の青年を迎える宴で、一人の青年は90日間の経験を調子よく喋っているが、カメラはそれにさほど反応もせず真顔で黙って煙草を吸うもう一人の青年の顔を撮り続けている。
単に疲れているだけなのかもしれないが、その顔からこちらが勝手にやたら意味を受け取ってしまう。
無表情の情報量の多さ。

遂に小川紳介が喋った。これまで制作側の立場は、少なくとも映画の中では、完全には開示しきっていなかった。それが良いと思っていたので、これは正直どうかなと思った。

【一番好きなシーン】
外で大雨の降る中での話し合い。雨の音がめちゃくちゃ良い。