藤田武彦

きみの鳥はうたえるの藤田武彦のレビュー・感想・評価

きみの鳥はうたえる(2018年製作の映画)
3.0
オープニングは雰囲気がある。

本屋でアルバイトしている男と女。
女 「いつも何してるの?」
男 「本屋でアルバイトしているだけ」

知っているはずのことを聞く妙な会話。
まるで、誰か他の人が聞いているかのような。
不思議な空気感を演出する。


そして、好きな女性のことを、職場で同僚にからかわれる。
怒り返すまではよいが、後でプライベートで仕返しされる。。。

これ、似たような経験をしたことがあります。ウシオ電機という会社。
好意を持ち合っていた女性のことが、会議中に持ち出される。
問い詰めようとすると逃げるが、後でプライベートで別の人物に突き飛ばされ、骨折しました。

あまりに唐突で、まるで誰かに言われてやっているかのようでした。
過去のことですが、皆さんが同じような経験をしないことを願っています(^^


映画は、1人の人間の物語を描くことよりも、
親世代の介護問題や、職場で恋愛の話をする公私混同の問題点、知人間での疑似三角関係を利用した人の動かし方など、社会の各側面を映すことに重点をおく。

その中で音楽が効果的。
中盤、ボーカル無しのインストゥルメンタルに乗って踊る2人。
ラスト、向き合う2人。エンドロールに、再びボーカル無しのインストゥルメンタル。
これからの願いが込められている。
藤田武彦

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