けんくり

きみの鳥はうたえるのけんくりのレビュー・感想・評価

きみの鳥はうたえる(2018年製作の映画)
4.0
ひたすら怠惰で緩慢なモラトリアム。言わば「生産性がない」日々の、かけがえなさ。

高校生〜二十歳くらいまでの間の、何かで必死に取り組んで、泣き笑いして、みたいなキラキラしたものを普通は「青春」と呼ぶ。

でも20代前半から始まる、あのダラダラした日々。自分がどういう人間になりたいか、向かうべき場所がわからないから、ただ時間を浪費しているかのようなモラトリアム。

ああ、ただただ時間だけがあった日々があったからこそ、ブレない自分になれたんだろうな…、と思い返して、なんか懐かしい気持ちになった。(この時に映画見まくったなぁ)

等身大で、泥臭い。それでも普遍的な「青春」を丁寧に描いた映画。