皆さんが指摘されるように、創世記の知識があった方がいいのかもしれません。私は前知識なく観たので、前半は、無神経で不躾で図々しい押しかけ客人たちと、彼らを拒まない夫に腹が立ち、サイコパスによるサスペンスかと思いました。しかし、みるみるカオスと破壊へと突っ走っていく後半に、すべてが幻想であって欲しい、と願うばかりで、理解不能に陥りました。
終始、ジェニファー・ローレンスの不安と混乱の表情をクロースアップでカメラが追っているので、まるで、彼女だけが観ている自分の味方のような気がしてきます。そして、感情的には彼女と自分が一体化してきます。
人間の身勝手で愚かな面の全てを一つ一つ描いているようなので、自分を含め、皆そんな部分があるのだと実感させられました。
もう一度観たいかといわれると、観たくないですが、キリスト教文化については少し勉強になったと思います。
