風の旅人

マザー!の風の旅人のレビュー・感想・評価

マザー!(2017年製作の映画)
3.5
見知らぬ他人を躊躇なく自宅に招き入れる詩人の夫(ハビエル・バルデム)。
自分のパーソナルスペースを侵され怯える妻(ジェニファー・ローレンス)。
訪問客の数は増えていき、その行動はしだいにエスカレートしていく。
妻はめまいに襲われ、薬を飲んで精神の安定を図る。
これは現実か、幻覚か?
ダーレン・アロノフスキー監督お得意の狂気の世界。
怖いというより、笑うしかない不条理な展開。
まるで神話を現代に置き換えて映像化したようだった。

それとは別に有名人の苦悩を描いた側面も見られた。
熱狂的なファンに追いかけられ、プライバシーを侵害され、自分のものを他人と分かち合わざるをえない生活。
そっとしておいてほしいという声が聞こえてきそうだった。
風の旅人

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