このレビューはネタバレを含みます
はじめのスピード感に比べて中盤の進みが長く感じた。丁度アニメのBEASTARSを見たあとだったので、私は獣以下です、の言葉は少し感覚的に違和感を覚えた。
日常の何がきっかけで人を地獄におとしめるかわからない怖さ、憎しみにまみれた男の怖さ、体の一部がなくなる怖さ。
北野武監督のような目を覆いたくなるバイオレンスと、『必死』になった男のすがる様。セックスと暴力。監禁をビジネス化する発想、15年監禁された男の状態の演出、催眠にかけて娘とセックスさせる鬼畜さ。
醜さを醜さで上塗ったような作品だったが、根っこにあるそれぞれの愛の形に目を向けると、むなしさが込み上げる、狂った歯車が想像もできない結果を生んでしまった。