ハレルヤ

日々と雲行きのハレルヤのレビュー・感想・評価

日々と雲行き(2007年製作の映画)
3.7
広々とした家でゆっくりとした生活を送るミケーレと妻のエルサ。一人娘も成人して家を出て、安定した生活に見えるもミケーレが2ヶ月前に失業していた事実を打ち明ける。一気に雲行きが怪しくなる夫婦関係を中心に家族の様子を描いたヒューマンドラマ。

共同経営者から追い出される形で社長の立場から失業者へと転落したミケーレ。このミケーレの落ちぶれっぷりがリアル。それまで社長という地位にいた事もあってか、プライドが捨てられなくて転職もなかなか決まらず。

全てを失うような状況に陥って、エルサとも言い争いが絶えず夫婦仲は険悪。そんな中娘とそのボーイフレンドとの交流は心温まるもので、辛い現実の救いになっていた気がしました。

グダグダになりながらも、ラストはまだ救いがあってホッコリします。イタリア映画らしく派手さに頼らず、比較的地味な作風ですが、人物描写は秀逸。なかなかの佳作です。
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