90分くらいのサスペンスを見たいなと思い、それだけの理由でこちらを見てみたんですが、期待以上に面白かったです!サンダンス映画祭グランプリらしい。
気弱で冴えない主人公のルース。何をしてもちょっとだけ、ついていない。
そんなある日、家に空き巣が入ります。やる気のない警察。さらには警察に嫌味まで言われてしまい、ルースが自分で犯人を探し出そうとするお話。
主人公が美人でモデル体型のような女優さんではなく、とても「普通」っぽいところに現実味があっていい。犯人に辿り着く過程も現実味があり、すんなりこの映画の世界に入っていけます。
盗まれたものは、パソコンや銀食器。もちろん何か盗まれるのは嫌ですが、空き巣に入られてパソコンと銀食器ならギリギリ諦めがつくレベルでしょう。
全てが「普通」程度。何かやらかしてくれそうだと期待できるとしたら、オタクっぽい雰囲気の隣人くらい。イライジャ・ウッドが好演してます。
「普通」しかないのに、このちょっとした空き巣被害が思いもよらぬ方向へと展開していきます。
取られた物を取り返したかっただけなのに。できれば犯人を見つけたかっただけなのに。
コメディテイストとサスペンス、それにバイオレンスがいい具合に織り交ぜられたバランスのいい映画です。
もし空き巣被害に遭っても、例え警察にやる気が感じられなくても、自分で捜査してはいけません。って、そんな説教くさい話ではなく、ただただ楽しめばいいだけの良作でした。