藤田武彦

ビブリア古書堂の事件手帖の藤田武彦のレビュー・感想・評価

ビブリア古書堂の事件手帖(2018年製作の映画)
3.3
Filmarksの評価より面白い。
現代のミステリと、過去の秘められた恋とが交差する。
ライトノベル原作だが、大人も楽しめる映画となっている。

2つの小説がカギを握っている。
①「切通坂」
両側に崖の迫る閉塞的な道。1株のアジサイの花が彩る。文字に囲まれた閉塞的な環境で生きる、現代の若者も象徴している。

②「晩年」
「俺の晩年を返せ!」。犯人の声は真実なのだろうか?
その「晩年」を、投げ捨てる。


「犯罪ですよね?」
大庭葉蔵。忍びの者のような響き。ハゲ頭のようなヘルメットをかぶり、スクーターに乗る。
人を使い、突き飛ばし、松葉杖にする。

私も似たような経験をしたことがあります。
三島市で、突然突き飛ばされ、骨折。松葉杖となりました。
あまりに唐突で、まるで誰かに言われてやったかのよう。

忍びの者のように逃げてしまい、捕まえられませんでした。
「晩年」は持っていませんでした(^^;
犯人たちは人間失格ですね。

文芸的な奥行きと、現代的なミステリとが融合している面白い作品です。
藤田武彦

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