このレビューはネタバレを含みます
※オープニングのシーンとラストのシーンの映像が、関連付けて描かれていましたが、これは《最高の人生の見つけ方》でエベレストの雪山の頂上にコーヒー豆の空き缶の吸殻入れを置くシーンと同じくらい素敵な演出でした。
※クリスティンが現れてサミュエルとグロリアと3人で手をつないでグロリアの学校へ行くシーンで、3人の影をカットを入れていましたが粋な演出でした。
※《子育てにおける親権のあり方》に関する映画だけでなく、色々なところに観客の想像力を刺激する演出が施されていてなかなか見ごたえのある映画でした。重篤な病気を患っているのはサミュエルなのかグロリアなのか?クリスティンの彼氏が何気なく《やっぱりあれしかない!》と呟いた《あれ~親権の裁判》が後から分かる。そんな何気ない台詞がその後の展開への期待感を上手に刺激していて大いに楽しめました。
※クリスティンがグロリアを捨てた背景と再び現れた背景と、それぞれについては少しだけ説明不足?のように思われました。何となく嘘っぽい仕立てになっているようで残念でした。
※サミュエルのエンディングでの語りは、結構グッとくるような内容が散りばめられていましたね。そして最後の最後の一言《明日はまた新しい日が始まる》だったと思いますが、この一言で《人間はどんな辛いことに向き合うことになっても救われる》と思える素敵な台詞でした。