rosechocolat

ビジランテのrosechocolatのレビュー・感想・評価

ビジランテ(2017年製作の映画)
4.0
もしかしたら監督は、サイタマに育ててもらって恩義は十分に感じている反面、その閉塞感も嫌というほど味わってきたんだろうな… というのが何だか透けて見えた。

田舎(というほど埼玉はド田舎ではないんだけど)の持つ事なかれ主義や同調圧力、縁故で全て賄う嫌らしさが全開、それに対しての批判は二郎の涙でもよくわかる。そこに立ち向かっても跳ね飛ばされる辛さしんどさが、立ち向かった者ならではの描写なので観ている方もつい三兄弟に肩入れしたくなる。この程度のことは都会のすぐ近くでも頻繁にある訳だから、身近な実例を思い出させて、観客を映画に寄り添わせることも可能だ。

とても凄惨で現実的なところは好きなんだけどひとつだけ。二郎の妻がダメ。議員の妻ってあんなにチョロチョロ職場に子連れで顔出しません。何で今ここにいる?なシーン多すぎ。終半に会議室?に妻が1人で入って行くところも、あれは単純に入ったんじゃないんだから、そこはちゃんと区別して嫌らしさは存分に出さないと。あと彼女は基本演技下手なのでそもそもミスキャスト。申し訳ないが別の人いなかったのかな。
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