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ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男のoliveのレビュー・感想・評価

4.1
地下鉄に乗ったこともパン屋に並んだこともない、臆病な夫であり存在の薄い父でもある。政治家としては嫌われものでだった彼、国の将来と国民の命、あまりにも重い責任を背負い苦悩し恐れる。
歴史上の人物として認識していたチャーチルという一人の男が鮮やかに生きていて情けなく妻に支えられたりもしながら最後の決断までに変貌を遂げていく。
庶民の感覚など知ろうともしなかった政治家が最後地下鉄に居合わせた乗客の庶民達に決定的な道筋をつけてもらう場面はとてもよかった。
「英国王のスピーチ」と重ね合わせて見るのも面白かった。
言葉を武器にできる政治家が私達の国に今いるだろうか?
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