naoyukitakamura

孤狼の血のnaoyukitakamuraのレビュー・感想・評価

孤狼の血(2018年製作の映画)
3.8
久々に邦画で痺れました。
ヤクザ映画万歳。

原作を読んだことがないので実現度までは測れないが、観た率直な感想としては、

「正義とは何か」ということ。

役所広司演じる横柄で暴力的な刑事さんが一見悪役に見えるものの、物語が進むにつれその人物がやりたいこと/なぜそれをやってきたのかがわかってくる。
カタギを守る、そのためのヤクザとの調整弁の役割を担う。街を守るために何が必要かまで全てを熟知しあえてその道を進む。
とてもかっこいい人物でした。

対して、松坂桃李演じる新人刑事は高学歴で本当は県警からの内偵で役所広司演じる刑事の汚職捜査をする立場。自分の中のルールや正義感を振り翳し、先輩刑事と対峙するも徐々に違和感に気付き自分の正義が崩れかける。何を信じればいいのかやさぐれる中で、やはり頼れるのは先輩刑事。
先輩刑事の日記=めちゃくちゃ重要資料を開き本当の真実を知る。
内偵用資料に赤ペンされて色々助言されてるシーン、ぶっちゃけ泣きました。

ただのヤクザ映画では終わらない、様々なシーンに含みを持たせつつ、もちろん暴力的なシーンを挟みつつ、飽きさせない演出やストーリー構成もよかったです。

いやー、本当によかった。
役所広司、ますます好きになりました。
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