徐々に視力が弱くなっていく少女と、彼女など手が届かないと思っていたらどんどん親密になっていく少年。タイトルも含めて一見この2人のほのかなラブストーリーが主体に見えるしその描写も瑞々しくてキュンとくるのだが、この映画はそこを触媒としながら「人生を知らないからこそ目標しか見えない子供」と「知っているからこそその先を考えてしまう大人」との正しい理解そして親子愛が話の中心。マリーの親の振る舞いに最初うんざりするような気持で見ていたが、それがあったからこそラストがことのほか映える。お涙頂戴的でない感動が得られる良作。
