つエ

ソウルメイト/七月と安生のつエのレビュー・感想・評価

ソウルメイト/七月と安生(2016年製作の映画)
4.4
前半岩井俊二で後半北川悦吏子

対照的な性格ながらも強い愛憎で結ばれたふたりの女性の14年

個人の濃厚な感情を主題にしつつ、背景で中国社会とその中での女性のライフスタイルの劇的な変化を映像として映すことで、約2時間で密度とスケール感の両方を持つドラマが展開される

"七月と安生"という自伝的ネット小説の作者は?というミステリー的で時系列が行き来するトリッキーな構成を、ひとりの男を巡る三角関係とシスターフッドの間で揺れ動く主人公ふたりの可燃性の高い感情が駆動させてとても見応えのある物語になっていた

自由奔放な役柄のチョウ・ドンユィと日本でいえば朝ドラ主演然としたマー・スーチュンのぶつかり合うような演技が素晴らしい

クレジットに岩井俊二の名が入ってたり音楽を波多野裕介が担当してたり、テイスト的にも日本に親和性の高い作品なのに今まで劇場公開がなかったのはなんでなんだろう?
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