このレビューはネタバレを含みます
上野伸弥さん出演作やからっていうのが一番の理由やけど、別れた後も家の中にテープで境界線を引いてまで3年間一緒に住み続ける人達の心理が気になって鑑賞。
登場人物一人一人が生きてた。
「なんで私のことが好きだと思うんですか?私のこと何も知らないのに」「あなたのことを知らなくても あなたがどんな人かはわかります」
「結婚てなんなんですかね」
「相手を大事に思って 責任を持つってことじゃないでしょうか」
「責任って何に対してですか?」
「僕はこれが間違ってることだとわかっています もう終わりにするつもりです でもこれは二人の問題です」それは確かにそうやなぁと思った。
でも、二人だけで生きてるわけじゃないし、それこそ実際に叔母夫婦だって心配で遠路遥々やってくるぐらいやねんから、周りの人たちのためにも何らかの形でけじめはつけんとあかんよなと思った。
勿論、自分たちのためにも。
これを観て学んだことは、たった一人と関わることはできひんってこと。
彼女には彼女の関わる人がいるし、彼も同じ。
誰かと付き合う(カップルになるという意味だけじゃなく、誰かと関わりを持つ)のは、相手その人だけじゃなく周りの人も繋がってることを忘れたらいけないなと思った。
もう一つが、正しい正しくないは置いといて、相手が大切なら、はじめ理解できなくても想像することと話を聞くことは大事やと思った。
物事には正論だけじゃ片付けられへんことがたくさんある。
一面だけを見て判断するんじゃなく、いろんな面を見る努力をする。
私は良くも悪くもめちゃくちゃ正論マンやから、ヒェ〜となりながら観てた。
「あんたずるい。黙るのはあんたの悪い癖や」「一緒にいた時間ぜんぶを言葉にしないと僕は2人に何も伝えられません」
それもそう。でもそれならそうで結果で見せるべきかもな。
そういう意味で、ラスト2人で前進できてて良かった。
二人の別れた理由や3年間について深くは説明されへんけど、きっと最初の1年は作中でも言っていたようにお互い好きな人が出来たら同棲解消するつもりでいたやろうし、でも3年にもなると自分にはこの人やって再認識する期間に変わっていったんやろうなって想像した。
でもお互い臆病やから、テープを貼りながらもめちゃくちゃ干渉するくらいしかできなかったんかな。
そこに叔母が登場してくれたおかげで着地点が見つけられた。
とにかく周りの人がいい人だらけやった。