chiho

タイ・カップ/Cobbのchihoのレビュー・感想・評価

タイ・カップ/Cobb(1994年製作の映画)
4.0
タイ・カッブというプロ野球選手のおはなし。
アメリカ野球殿堂入り第1号選手であり、「メジャーリーグ史上、最も偉大かつ最も嫌われた選手」とウィキに書いてあります。

映画は野球というよりかは、タイ・カッブという人そのものを、彼に雇われたジャーナリストの目線で描いており、ウィキの短くもわかりやすい説明の通り、最も偉大であり、最も嫌われたであろう人物像で描かれています。

カッブが何度もジャーナリストに「お前は本質を見ない」と言ったようなことを忠告するのですが、それは、彼が、彼自身にももはやわからなくなってしまった彼自身を見つけて欲しいが故の言葉であったように感じました。

ラストに、ジャーナリストが仲間に、カッブとは一体どんな人だったか?と問われるシーンがあり、彼は、ずっと彼が抱えていた衝動とはまさに逆の答えをします。
その答えに、もう号泣…

カッブが、このような生き方をしたのは、彼が思い通りに生きたのではなく、こんな風にしか生きられなかったのではないかと思いました。

人の生とは、なんて複雑なんだろう!ということを、しみじみと感じさせる映画でした。

それにしても、トミー・リー・ジョーンズって、いつからこのお顔なのかと驚くほど、時が経っても変わらないというか…
老けないと言えば、老けてないのだけど、昔から老けてるというか…
chiho

chiho