ナツミオ

ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめのナツミオのレビュー・感想・評価

4.0
WOWOW録画鑑賞
W座
『わずか5館から全米を虜にして大ヒット』のロマンティック・コメディの佳作。

2017年米作品
監督 マイケル・ショウォルター
脚本 クメイル・ナンジアニ エミリー・V・ゴードン
出演 クメイル・ナンジアニ ゾーイ・カザン ハリー・ハンター

パキンスタン出身のコメディアン・クメイルは、厳格なムスリムの家庭で育ったが、彼自身は無神論者、母親は同じパキスタン人と結婚するのが当然と、クメイルにせっせとお見合をさせるが、本人は気がない。
知り合った白人の大学院生エミリーと恋に落ちるが、クメイルは両親にエミリーを紹介出来ないでいた。ある日、お見合いしていることがエミリーに知られ大ゲンカし破局する。

ある深夜、エミリーが急病でICUに運ばれたと連絡を受け駆けつけるクメイル。エミリーは昏睡状態で回復できない中、知らせを受けたエミリーの両親も駆けつける。
彼女から話を聞いていた両親から敵視される中、3人の懸命の看病生活が始まる・・・

異人種間の恋愛を通じて、家族、夫婦、恋人との絆を描いたロマンティック・コメディの佳作。


以下、少しネタバレ

パキスタン人クメイルの、コメディアン仲間や舞台でのライブ活動を合間に挟みながら、クメイルの家族との生活やエミリーの両親ベス&テリーとの3人の看病を通じて徐々に理解しあうところが描かれる。

印象に残ったのは、
看病の合間、エミリーの両親をクメイルのライブに招待し、観客のヤジからベスと観客が大喧嘩するところから、打ち解けていくところ

テリーがクメイルに自身の浮気が原因で夫婦仲が良くない事を告白するシーン

ベスがクメイルにエミリーの子供時代の写真を見せながら愛娘のエピソードを語るところ

終盤、芸人仲間達とニューヨークへ引越す時に、クメイルの両親が勘当したした息子へ見送りに来る場面。
母親は車の中にいたまま振り向きもしないが、彼の好物料理を父親から手渡される場面は母親の深い愛情を感じた。
また父親も勘当した息子を心配するところもほんわか。

本作の主人公クメイルが本人役で主演し、脚本は実際の奥さんであるエミリーと共同脚本で参加した実話。
エンド・ロールで実際の2人の映像も!

エミリー役のゾーイ・カザンはエリア・カザン監督の孫娘。

エミリーが昏睡状態の間、両親とクメイルが打ち解けているのは、エミリーにとっては浦島太郎状態!
彼から裏切られたとの思いから、現実を直ぐには受け入れられない描写も丁寧に描かれ、最後のライブ・シーンでの野次がほっこり、
な良作‼️

補足
見合い写真と本物が違うところは、日本も同じ⁈
なところはニヤリ
ナツミオ

ナツミオ