結構良かった。
パキスタン人とアメリカ人の恋愛話。
パキスタン人（イスラム文化圏）を主人公に持ってくると、映画的には観客が主人公に感情移入するまでに普通の映画よりも苦労すると思うが、そこの壁を敢えて作っていることに意義を感じる。
その壁を観客に乗り越えさせるとドラマの幅は一気に広がるし、観客に訴える感情振幅も大きくなる。主人公がコメディアンなのも都合良くて、ブラックな笑いでイスラム文化との距離感を観客から縮めるのにとても役立つ。というかこの映画は実話なのだろうか…? 病気が絡んでなかなかドラマチックな恋愛話だけど…。
ドラマチックな話だけにもっとしつこく演出も出来るとも思うが、どのシーンも結構あっさりしているのがとても好感触。
=====以下ネタバレあり======
クメイルがエミリーの両親と会い、距離が縮まっていく感じがいい。エミリーが退院後、クメイルを簡単に受け入れないのもいい。エンドロールのエミリーとクメイルの実際の写真で更に素敵な気持ちにさせられる。
「一生一緒にいたい女が誰なのかは、浮気して分かる…最低な助言だ」
