とか26

勝手にふるえてろのとか26のネタバレレビュー・内容・結末

勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

❶2018/06/23
❷2023/01/03

二のキモさと渡辺大知のキモさが
とびきりのケミストリー起こしてて
星の数ほどの鳥肌に襲われました。最悪。
キモさがストーカーのそれなので
犯罪の匂いまでしてきて、
終盤まではだいぶ厳しかった。

キモい二から救ってくれる
一っていう可能性の望み薄さを
しっかり前振りしたあとに、
一が自分にとっての唯一の理解者だったっていう
奮い立つような救いの流れが、最高。
がしかし その直後、
一が名前を覚えてくれてなかったって事実で
地獄に蹴り落とされるの、もっと最高。

その展開からスムーズに、
街の人々に対する主人公の明るさが
ぜんぶフィクションだったっていう
おかしいはずなのに
もはや違和感じゃなくなってたポイントを
悲しく突き刺してくる急転直下の緩急によって
途端にこの作品が愛おしくなってくる。
かと言ってもやっぱり
渡辺大知と付き合うぐらいなら
自分の指一本ずつへし折って、
それが治癒していく喜びの方で
幸せを実感する人生の方がまだマシ。

中盤までは
【ピアノレッスン】的なはなしに
なるのかなって思ってたんだけど、
その先を描くのかと思いきや
結局は元に戻る感じ、
構成としてはあんまり好きじゃなかった。

想いが強すぎて受けきれなかったピンポンが、
ラストシーンでは効果音として
2人ともラリーをし続けてるから、
ここでやっと対話が成立したって感じ。
染まる赤い付箋と同調させてるのもいいな。

たまに流れる音楽もコミカルで
エンタメ的に作られているので、
個性的な話なんだけど 入っていきやすい。
留守電を保存するかどうかで
1か2かを選択させるアイデアは、
後から浮かんだんだとしたらすごすぎ。
あのアイデア発進で名前あててそうだけど。

台詞回しはだいぶ生々しいので
胃もたれしてくるんですが、
だからこその実在感も存分に発揮されてて
本当に存在してる人たちの話を見てきた気分。

終盤の
「すげえ所と勝負しようとしてんじゃねえよ!」
「お前とか いわないでー!」のスピード感、
なりふり構ってない感じで面白かったです。

ありがとうございました。
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