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蜘蛛の巣を払う女のtagomagoのレビュー・感想・評価

蜘蛛の巣を払う女(2018年製作の映画)
3.5
良い意味でフィンチャー版の何から何まで重厚だった画作りはなく軽くなった印象。また核兵器が絡んでくるのかと辟易するところはあるがアクション映画らしくなっているところはリスベットをダークヒーローとして描くなら間違っていないと思う。暗闇の中でサモトラケのニケ?を背負って佇むリスベットの登場シーンが超絶クール。その他、窒息させるための拷問はなかなかフレッシュだしガスマスクや氷上バイクや段違い橋などナイスなヴィジュアルが多数。

ハッキングが万能すぎだったり対物ライフルで捕捉する場面の痛快なアクションを見ると前作でフィンチャーがやらなかったことをやっているのが良い。NSA職員が情報をハックされているのに気付く一連の場面の卒のなさは良かったです。

ミカエルの存在の軽さは俳優の格からして仕方ないところだが彼がいるからこそリスベットが救われる理由がほしかった。あのダニエル・クレイグの粗野な感じが足らない。

ミステリーを期待しすぎると敵が行き当たりばったりの大味で肩透かしを食らうがホラーアクションとしてはまずます。オープニングは前作を踏襲してるけどそれなら移民の歌がほしい。
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