ふじこ

地獄愛のふじこのネタバレレビュー・内容・結末

地獄愛(2014年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

映画で何度も擦られてる"ロンリーハーツキラー事件"と言う、出会い系で出会った資産のある女性を次々に殺した夫婦を元にした映画。

シングルマザーのグロリアが友人に勧められた出会い系サイトでミシェルと言う男と出会い一夜を共にし、お金も貸した上で連絡が途絶え、騙された事を知りそれでも探し当てた男に依存してしまい、果ては嫉妬に狂って人を殺しながら生きる過程を描く作品。

なんか急に歌い出してびっくりしたわ。しかも局部になら分かるけど、人体を切断する場面でもモザイクありだった。
シングルマザーになった事はないし、そもそも出会い系をやった事もないし、一夜を共にした相手に騙された経験もないのだけれども、愛しい娘がいながらも彼女を友人に預けて自分を騙した相手に依存して詐欺に加担し、その過程で嫉妬に狂って女性を殺した経験もない。だから、何がグロリアをここまで駆り立てる事になったのか。
遥か昔に実在のシリアルキラーを調べる事にハマっていた時に読んでから今まで、この事件を題材にした映画を何本観ても分からない。

特にこの映画では、友人に勧められて渋々行ったデートですぐに虜になってしまう。
確かに相手のミシェルには一定の魅力があったのかも知れないけれど、その虜になりっぷりが極端過ぎてびっくりしてしまう。
どう考えたって相手は自分を性的消費、ついでにお金も貰えれば嬉しい 程度の扱いであったのに、色んな場所を巡って相手を探し出して更に関係を持とうとする気持ちが分からないわ。普通に腹が立つんじゃないの…?
そして、そのただの結婚詐欺師に過ぎなかった男がヤバい女に捕まって連続殺人犯に共に落ちていく。

妹と偽ってミシェルの結婚相手と同居し、散々邪魔した挙げ句相手とセックスをするミシェルが許せずに相手を殺す。
最後は田舎の農場で暮らすシングルマザーの女性と仲良くするミシェルに苛立ち、自分に睡眠薬を盛ってまで相手と関係を持つ男に激昂してミシェルの子供を宿したという女性を殺させ、逃げ出した彼女の娘を手に掛けようとするも元々ただの結婚詐欺師だったミシェルによって逃された子供の通報によって捕まるところで終わる。
これほどお互い出会わない方が良かった出会いもないんじゃないかなと思う。
ターゲットの女性とその子供と仲良くするミシェルを見て、ようやく自分の子供を思い出したかのように わたしの子供には冷たかったくせに!と。そして相手の女性を殺してやっと娘に電話を掛ける。恐らくもう外で会う事の出来ない我が子に。
殺された女性たち、母親を殺された子供、そして殺人犯の子となったグロリアの子供がただただ可哀想な話だったなぁ…。
男に依存しないと生きていけない女性だったとしても、展開が急過ぎるだろ…。
ふじこ

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