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歓びのトスカーナのbirichinaのレビュー・感想・評価

歓びのトスカーナ(2016年製作の映画)
4.5
※ネタバレまではしていませんが内容に触れています。

邦題とチラシの写真を見て恋愛ものと勘違いしていたが、精神を病んだ人たち(なぜか女性だけ)の療養施設から、ふとしたきっかけでうまく逃げ出した女性2人の逃避行物語だった。
お嬢様育ちで虚言癖がある40代(?)のベアトリーチェ(美人、肉体派、オシャレ)は自由と恋人との再会を求めて。低所得家庭育ちで自虐的な30代(?)のドナテッラ(痩せすぎ、タトゥー、オシャレに無頓着)は取り上げられた息子を捜しに。
2人には前科があることが次第に明らかになる。ベアトリーチェは愛した男の言いなりになり不動産詐欺を重ねていた。ドナテッラは不倫関係だった男性の子を産んだが、男に冷たくされたことを苦に子連れ自殺未遂。
2人の罪は男運が悪いことに起因しているのだが、頭が少しイカれてるから悪い男に引っかかってしまうのか。。2人の生い立ちから考えると、子どもの頃に孤独だったから心が超繊細になってしまったのかも。

この邦題はいただけない。原題「La pazza gioia」は、自制心を失った/常軌を逸した 喜び、のような意味か? 邦題化するの難しそう。

深い内容をコメディタッチで描いていて(特に前半)◎

逃避行系ロードムービーという点で「テルマ&ルイーズ」を思い出した。
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