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ドラゴンへの道のgintaruのネタバレレビュー・内容・結末

ドラゴンへの道(1972年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

ブルース・リー製作順に見るの第3作目。
前2作よりはストーリ的にもまとまっており、よりリーのアクションシーンが魅力的。なんと言っても舞台がローマで、ローマの名所がいろいろと登場するのが楽しい。リーのギャグシーンもあちこちに挿入されており、コミカルな面が見られるのもよい。

イントロの空港のシーンはややだれ気味。そんなに長くしなくてもよかったと思う。
その後、女店主のチェンに車で自宅まで送ってもらうまでのローマの街並みのシーンは、トレビの泉の前を通ったり、フォロロマーノを訪れたりして、ロードムービーとして楽しめてよい。
ストーリーは、店を乗っ取ろうとしてくるギャングをやっつけるというわかりやすい構成でよい。ただ、最後にワン叔父が実は裏切り者だったというのはちょっと流れから言って無理があるかなと思った。
圧巻はやはりコロッセオでのロン(リー)とコルト(チャック・ノリス)の対決シーン。子猫の表情が挿入されるなどの演出もいい。
ただ、どこか人けのない空き地に連れていかれてそこでの対決シーンの後、いきなりコロッセオにたどり着くというのは、はてなと思う。実際にはコロッセオはローマの街のど真ん中だからね。
コルトに勝利した後、ロンはまた空き地に戻るが、ここはいったいどこなのだろう(笑)?コロッセオの近くにこんなところないよね?
しかし、今回はラストでギャングをすべて倒し、警察がボスを捕まえるというのは前2作でリーが逮捕されるという結末と違い、ハッピーエンドでよかった。

実際ローマを訪れたことのある自分としては、見たことのある風景がいろいろ現れるのを見て楽しめた。
もちろんローマに行くよりだいぶ前にこの映画を見たことはあったのだが、初めてローマに行ったときは特にコロッセオを訪れて感慨に耽った以外はそんなにこの映画のことを意識はしなかった。やはりそれよりも「ローマの休日」のイメージの方が強かったから。しかし、今回改めて見るとそれ以外にもいろいろとローマの名所が映されており、新たな発見があって楽しめた。
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