りっく

ドラゴンへの道のりっくのレビュー・感想・評価

ドラゴンへの道(1972年製作の映画)
4.2
カルチャーギャップ・コメディとしての要素が濃い一作。もはや世間から神格化されたブルース・リー像。彼はそれを一度破壊するところから始める。そのほつれから生まれる萌え。ブルース・リーは自己プロモーション力が非常に高い。「カンフーは自己を表現するもの」等、彼の哲学が伝わってくるのもまた良い。

ラストのチャック・ノリス戦がまた素晴らしい。ヒゲが無き頃の彼が、代わりに胸毛をむしり取られる。ブルース・リーと互角に戦った男。だからこそ、「チャック・ノリス・ファクト」なるものが生み出されたのも納得。そんな彼を倒す際の、ブルース・リーの表情に胸が熱くなる。

格闘家同士の、魂と魂の交感。それは宗派や国境など軽々と越えてしまうものなのだ。
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