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甘き人生のbirichinaのネタバレレビュー・内容・結末

甘き人生(2016年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

身近な大切な人を急に亡くした人が抱く喪失の苦しみが丁寧に描かれていてよかった。ただし、この監督の特徴といえばそうなのだが、全体的にやや冗長なのと、描き方がひたすら深刻で疲れた。

マッシモ、父親、伯母(叔母?)には共感できたが、病気を苦に死を選ぶ母親には共感できなかった。キリスト教では自殺は大罪で、死後 地獄に堕ちる。我が子をそんな罪人の子どもにしてしまうとは…。子ども好きだけど親としての責任感がない人だったのだろう。子どもと遊ぶシーンなどからも、そんな人物のように感じられた。

印象に残った神父のセリフ:「もし(se)」は敗者が言う言葉、「にもかかわらず(nonostante)」と言う人が偉大な人になる。

驚いたこと:母親の自殺のことが書かれた新聞記事に母親だけでなく、父親とマッシモの名前も出ていた。人権侵害では? 当時はそんなものだったのか。。

勉強になったこと:orfanoという言葉は「孤児」と覚えていたが、片親がいないだけでも使う。orfano di madre(母がいない子)

邦題何とかしてほしい! 原題は母親がマッシモに最後にかける言葉「Fai bei sogni(いい夢を見てね)」
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