くじら

監獄の首領のくじらのネタバレレビュー・内容・結末

監獄の首領(2016年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

 監獄ものが好きなので字幕版で視聴。刑務所から完全犯罪をする囚人イクホと、男に兄を殺され罪を暴き復讐したい元刑事ユゴンを描いた作品。  
 韓国映画はミイラ取りがミイラになっても割と刑に伏すの信頼できる。

あらすじ
 元刑事ユゴンは刑務所に入り、かつて自分が捕まえたチンピラに喧嘩に勝つ事で囚人たちのボスのいる8号棟へ入る。そこでボスを庇ったことからユゴンはボスに気に入られる。
 またボスに買収されてる所長の部屋を掃除しながら、所長が残していた犯罪の証拠のテープを発見する。実はユゴンには記者の兄がいて、ユゴンは忙しいからと協力を断った後、兄はボスたちのことを探っていた際中に殺されていたのだった。テープには兄の殺害を支持する声が録音してあった。
 ユゴンはボスと親しくなり、またボスに反感を持つチンピラからボスを守ったことでさらに気に入られる。またユゴンは裏切り者の手を切らされる。ボスから監視塔に誘われ中も外も同じ時間が流れているなどと人生観を話される。
 局長の監査などがあり、ついにボスが目をつけられ所長がボスを出所させようとしたため、ボスは外に出て計画を変更し局長を殺す。また元の計画の場所に警察がなだれ込んだことからユゴンと刑事の先輩が疑われ、刑事の先輩が殺されたことで我慢ができなくなってしまう。タコ殴りにされたユゴンに、他に何人殺せばいい?、兄を殺したのは自分だと言うボス。
 そこへボスを始末しようと銃を持って入ってくる所長。銃を奪われて殺され、ボスはユゴンも撃ち殺そうとするがせず、所長を撃ったから自殺したことにしようと言い部屋を出る。首を吊らされそうになるユゴンだが仲間の1人が電気を落としたことで逃走。途中情報屋が助けてくれ、彼と共に刑務所を火事にする。
 外からやってくるパトカーなどのサイレンを見て火事の消化を見るボス。すると監視塔からユゴンが機関銃でボスの足元を外して撃つ。2人は監視塔でもみ合いになる。そこへ警察がやって来る。ユゴンは自分の手でボスを殺さなかったが、逆にボスがユゴンを殺そうとして警察に射殺。
 その後他の事件の再捜査も進めていると聞くユゴン。しかしユゴン自身もボスに取り入るため犯罪に手を染めており、刑務所に戻ることになる。ここも人間が暮らし同じ時が流れてると言うボスの言葉を言うユゴン。

感想
 最初ユゴンの目的がはっきりと分かるまでは狂犬のような舎弟のような関係だったのが、復讐のために取り入っていると分かると一気に緊張感が出て、裏切り者とかのシーンではハラハラした。罪を暴くため取り入ったりボスを守ったりするのも、ユゴンに思うところがあったような描き方がよかった。ボスの方もユゴンが裏切り者だと分かっても疲れたとか信じたことを後悔してないとか情がわいていたからかその場では自分の手で殺さなかったのが印象に残る。穏やかに不穏な会話をした監視塔で2人が争い、ユゴンは直接手を下さず、ボスは殺そうとして死んだのも、ユゴンのボスを捕まえておける所などないみたいな言葉もよかった。
 悪を捕まえるために悪に染まるのは良くあるのかもしれないが、その後真っ当に裁かれるのがよかった。
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