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ホンモノの気持ちのkumadaのレビュー・感想・評価

ホンモノの気持ち(2018年製作の映画)
3.2
 スティーブン・スピルバーグ監督の「AI」、スパイク・ジョーンズ監督の「her/世界でひとつの彼女」を連想させる映画でした。「意識の再現に成功しても機械は人間にはなれない」というテーマは多くの映画で描かれてますね。そもそも、人間に近い人造人間を作る目的というものが私には分かりません。より人間に近づけたいのなら最初から人間を育てれば良いです。論理的に考えると人間に近いAIを作る意味はないと思うのです。どうしても作りたいのなら、決して「嫉妬心」を持たせないで欲しいですね。「嫉妬心」が醜い争いの元凶ですから(笑)。

 最近、意識を機械に移植できるのか?という研究をしている学者の新書を読んでいます。これが成功すれば自分の意識を、肉体が滅んだあとでも残せるそうです。そういう方向の研究は意味がありそうです。

 閑話休題。本作の原題は「Zoe」(ゾーイ)です。人造人間(女性)の名前です。ゾーイを作った男性(コール)との恋愛物語。コールはゾーイが機械であることに躊躇して踏み出せないというお話です。「機械は人間にはなれない」というセリフも出てきます。意識だけが完全に再現されることの悲劇です。レア・セドゥという女優さんはとてもミステリアスですね。007の頃より随分とふくよかになったような。。。
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