8さん

きっと、いい日が待っているの8さんのレビュー・感想・評価

3.9
1960年時代のデンマークで実際に起こった実話を基に映画化したヒューマンドラマ作品。

1967年、コペンハーゲン。労働者階級家庭の兄弟、13歳のエリックと10歳のエルマーは、病気の母親と引き離され、男児向け養護施設に預けられるが、施設では、しつけという名のもとの体罰が横行していた…


『昨日は変えられない。だけど、明日なら…。』


どこの国でも、昔はこの様な黒歴史が存在してたんですね。現在でも公になってなく闇に隠されている場合は、多少なりとあるでしょうが。それにしても今作のクオリティーの高さは素晴らしいですね。主演もそうですが、脇を固める俳優陣の演技も観ていて安心感があります。地位や権力によって腐敗した習慣が、当たり前の様になされているのには、嫌悪感すら覚えてしまう。正しい事を正しいと言えない日常では、人間性など失ってしまいますよ。校長、女性教師、弟のエルマー、この3人の余韻が作品を観終えた後も、しばらく残りましたね。それもそのはず、校長役の人は、マッツ・ミケルセンの実兄だとか。エルマー役の子は、映画デビュー作品だったみたいです。エルマーの宇宙飛行士という壮大な夢の時間の使い方が、とてもユニークかつ紛れも無い希望そのもので、彼の心が描く束縛や弊害のない自由を求めた行動は、解放感に満ち溢れていました。
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