スズタカ

シェイプ・オブ・ウォーターのスズタカのレビュー・感想・評価

3.8
中学生的な妄想も、ここまでやり切れば大したもの。

デル・トロ監督の、クリーチャーに対する愛だけでなく、様々なマイノリティへの愛が溢れていました。

その描き方も顕著で、身体障害者や同性愛者、有色人種など、現代社会において差別を受けている者たちを全員善人として描き、体制側の人間を皆んな悪として描いていました。

ストーリー展開の大まかな流れとしては、予告編を観て想像していた通りであり、意外性など全くない。限りなくシンプルな展開です…が、それが返って、古典的で普遍的な物語と思わせるのは、何故だろう。

また、行われていることは、とんでもなくバイオレンスであったり、エロかったりするにも関わらず、そこに下品さではなく、純粋さや崇高さを感じてしまうのは、何故だろう。

当たり前の様に、限りなくシンプルな展開と、シンプルな描き方…だけれど、色んなメッセージが感じられる映画でした。

敢えて描いていない余白を多くしているので、観客が色々と想像できるのも、おとぎ話の絵本の様で良いな、と思いました。

レビューは、以上。

で、ここから先は、俺からの観た方へのメッセージというか、確認かな。

俺なりの結論だけれど、この映画は『人魚姫が王子様と出逢って故郷に帰る話』という認識でOKですか?
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