中学生的な妄想も、ここまでやり切れば大したもの。
デル・トロ監督の、クリーチャーに対する愛だけでなく、様々なマイノリティへの愛が溢れていました。
その描き方も顕著で、身体障害者や同性愛者、有色人種など、現代社会において差別を受けている者たちを全員善人として描き、体制側の人間を皆んな悪として描いていました。
ストーリー展開の大まかな流れとしては、予告編を観て想像していた通りであり、意外性など全くない。限りなくシンプルな展開です…が、それが返って、古典的で普遍的な物語と思わせるのは、何故だろう。
また、行われていることは、とんでもなくバイオレンスであったり、エロかったりするにも関わらず、そこに下品さではなく、純粋さや崇高さを感じてしまうのは、何故だろう。
当たり前の様に、限りなくシンプルな展開と、シンプルな描き方…だけれど、色んなメッセージが感じられる映画でした。
敢えて描いていない余白を多くしているので、観客が色々と想像できるのも、おとぎ話の絵本の様で良いな、と思いました。
レビューは、以上。
で、ここから先は、俺からの観た方へのメッセージというか、確認かな。
俺なりの結論だけれど、この映画は『人魚姫が王子様と出逢って故郷に帰る話』という認識でOKですか?