みそ

シェイプ・オブ・ウォーターのみそのネタバレレビュー・内容・結末

4.3

このレビューはネタバレを含みます

魚のような男と女性のラブロマンス…というのが気になりみてきた

すごいすごい面白かった。
主役の喋れない女性のイライザがすごい素敵
優しくて、人間味が凄いあって。
絵描きのおじちゃんに魚人を逃す助けを求めるシーンが、かなり迫真の演技で
声を出さないで、あんなに伝わるものなのか…すごい俳優さんだわ…
かれが人間じゃないなら、私たちはなんなの?助けないなら私たちも人間じゃない、って言うところ心持ってかれたー

水色とか、雨とか、水滴、風呂、ゆで卵など、「水」に関する映像が多くて、文字通り完全に映画に浸った。
魚人を救うだけだったら、ちょっとここまで面白く感じなかったかもしれない。
魚人と人間の女性の恋愛の、見せ方とか自由な表現が惹きつけられる。ミュージカル要素があったり、水の中にいるような(ほんとに水の中に居るシーンもあるが)フワッとした夢見たいな明るい恋愛シーンと、
現実では悪役が追ってきては、指ちぎれたり殺したり、拷問したり、血生臭いシーンも沢山でてきた。
この対比が物語に入り込めてより面白く感じたのかも。
水の中のシーンはミシェルゴンドリーの映画を思い出した。


ちょっと最初は魚人が怖いなぁと思っていたけど、だんだん慣れてきて…でもやっぱりちょっと怖かったなぁ
それくらいリアルで見れた。
この映画はかなりオープンで、裸のシーンも濡れ場もすべて曝け出してて、暴力、拷問、色々容赦無く見せるものだったので、
なんか、魚人もほんとに存在しそう、と思わされた。

魚人は神と崇められていた、というのはアメリカや南米あたりには馴染みのある話なのかな。
人間はもとは魚、というのがきっかけで作られた映画なのかな、など色々妄想が続く。

あのあと、2人は魚人として暮らしたのかな。
そもそも、イザイラの首の傷はエラを意味してるんだろうなと思ってたんだよ、ちょっとー


近未来的な感じなんかなと思っていたけど
いろんな意味で全然予想外の映画だったな。
近未来でなくて、逆で、
時代はちょっと前でレトロカーが走ってたり、黒人差別が明らかだったり
衣装も部屋、街、工場?の雰囲気全部レトロで超かわいかった。。
ほんと細かいところこだわって作ってるなぁって思う。おしゃれだなぁ、、

こってりSF映画かと思いきや、
SF感があったのは水から出てきた魚人のみで、
ソ連とアメリカの情勢が背景にある現実的なストーリーになってて、私がよく陥入る置いてけぼりの雰囲気はなかった。
博士、かわいそうだったなぁ。一番可哀想なのは、警備員さんだけど…
みそ

みそ