藤田武彦

彼女の人生は間違いじゃないの藤田武彦のレビュー・感想・評価

3.1
渋谷と福島を舞台に、二重生活を送る現代人を描く。

渋谷で「デリヘル」に入るシーンが迫力がある。
全裸になり、「働きます」。
今後、指示に従うことの重みが感じられる。

自宅では、カメラがピッタリと張り付き、仮設住宅の圧迫感のある暮らしを描く。

それでも、パチンコしかしていない同居人も、犬を買って帰るとかわいがりだす。
デリヘルのガードマンにも、自分の血を分けた子供ができる。
これからの希望を感じるシーンとなっている。

二重生活のやりきれない言葉にできない思いを、各断面から描くことにある程度成功している。

映画は静かに淡々と進むが、現代人の暮らしに感じるところのある人は、楽しめると思います。
藤田武彦

藤田武彦