やんなる

アナと雪の女王2のやんなるのレビュー・感想・評価

アナと雪の女王2(2019年製作の映画)
4.9

記念すべきフィルマークス1000本目のレビュー。

言いたいこと多くて長いです。でもまだなんかある気がするけど疲れました。何度も見てるけどなんかまだよくわかってないとこあります。考察とか読みたいけどめんどいのでこの感想は自論のみです。



正直最初は一作目で満足していたのでどうかと思っていたものの、まぁ世界観広がるならありだなと結局楽しみにしておりました。

上映前はアナにも能力が目覚めるのでは?とかエルサのルーツ探したら別の能力者出てくるとか厨二病的な妄想ばかりしてたけど違ったw

で、まずは二人の幼少期の表現ですよ。動きやら表情やらがリアルキッズすぎる。静かに聞いてとパパに言われて息止めるとことか、ママに小指で鼻なでなでされて眠ったりとベイビーアナの可愛さが炸裂してる。
と見せかけて、アナが寝た後やっと甘えだすベイビーエルサにキュン。
こういうキッズのきょうだいあるあるあるよね。ディズニーはもはやきょうだいあるあるなんて全部知ってんじゃねえかな。

幼少期といえばオラフも生まれてからまだそんなに経ってないので子どもなわけなんですが、冒頭でアナがアートハランをアートハレン?と聞き間違えるんですけど、中盤でオラフが大人アナに対して同じくアートハランをアートハレン?と聞き返すシーンがあったりしてほんと粋な演出ですよね。

前作に続いてキャラクターたちの魅力はもちろんあります。メインキャラはあとで語るとして、メインキャラ以外で今回注目なのは精霊たちですかね、風のゲイルは姿がないのに個性や感情が表現されている。サラマンダーは火の精霊なのに自身の色が水色!普通赤とかの色にするよね。ちなみにサラマンダーの出す火も赤や黄色じゃないのは、魔法の力とわかるようにする為らしいです。
水の精霊はとにかく水の表現がエグい。もうほんと水だもん。CGってなに?水じゃん。
あと関係ないけど、ハニーマレンがパンフレットだとハニーマリンて表記されてるから気を付けてくださいね。パンフ担当しっかりして?


既存のキャラだと、オーケンが喋らないし出番少なくて残念wそれとパビーとかいうなんでも知ってるマンねwなんでも知ってるし魔法も使えるならどうにかしてくれよw
キャラデザに関しては、おさげ髪だったアナの髪型が変わってるけど成長した事と王族としての意識やらで変わったみたい。でもおうちだとおさげしてる。ワイの一推しはオラフとシートに寝転んで歌うシーンの髪型ね。髪型もそうだけど、衣装も素敵。もともとエルサ派なんだけど今回はアナの冒険服とラストのドレスが好きですね。ラストドレスの質感も良い。エルサが魔法で作った服には縫い目がないようなデザインになってるらしいですよ。あ、もちろんエルサ最終形態は髪型含め大好き。仮装する人は種類増えて良かったろうけどどれも作るの骨が折れますね。


CGアニメの映像表現についてはもう綺麗!凄い!のはもちろんそうなんだけど、細かいけどトナカイの角にも毛があったりすんのね。季節的なアレかな?にしてもそこまでするとか頭おかしいよなwそれに服のシワね。見てほしい。イントゥジ〜をエルサが歌うシーンのシワと服のツヤと薄ら見えるベール?みたいなやつまで細かく作られてる。水に濡れたシーンもエグい。洞窟、ダークシーでそれぞれアナとエルサが水で濡れたシーンの服や髪や肌。アニメなのにリアル。毎回ディズニー長編アニメ、ピクサー作品の最新作見るともう映像表現の頂点やろ。と思うけど常にその上をいってる気がする。特にヤバいのは水の記憶を凍らせて具現化させるという表現と、エルサVS水の精霊ね。アイデアといいカッコいいし綺麗だしなんなの。荒々しい音楽から穏やかになって最後に曲に入る流れも完璧すぎた。ただ最強は水の精霊に乗ったエルサが波から国守るシーンです。あれはワイの映画史に残る屈指のシーンですわ。圧倒的氷!さすが俺のエルサ。

さて、長々と書きましたがキャラクターがいい!映像が綺麗!それはいいんですけど、この映画ストーリーが分かりにくい!初見時の感想はなんかよくわかんなかったけどおもちろい!でした。
なぜよくわからないのに面白いのか?
それは、楽しいが随所にあるからだと思う。なんとメイン四人はエルサ以外基本ボケ。しかし
アナ「やっぱり変だよ」
エルサ「アナが?」
とか淡々と面白いことエルサも言う。本人は至って真面目だからこそ笑える。
キャラクター同士のコンビネーションが抜群で、ジェスチャーゲームのテンポの良さたるや素晴らしい。でまぁもちろんオラフとかいうオモシロキャラの存在ももちろんでかい。一作目の振り返りを絶妙なタイミングで手短に、でも面白おかしくそれでいて的確にできるのは彼しかいないと思う。
というようにこの四人がなんやかんややってるのを見るだけで楽しいんですよ。こっちとしては。

ほんでストーリーはというと、エルサが何者かに呼ばれてそれが自分の力のルーツに繋がりそうだからその声を見つけに冒険に行くというお話なんですが、その何者かってのがお母さんだと秒で察する。この点が今作の面白さを半減させてると自分は思う。スターウォーズでダースベイダーの正体を分かって見ちゃうようなもん。エルサは必死なんだけど、見てるこっちはいや、ママやん。ママなんでしょ?やっぱりママじゃーん!としかならないのが勿体無い。

でも、見せたいのはそこじゃないって事だろうな。見せたい、伝えたいのは、
『人の成長、変化』
『今出来ること、正しいことをする』
『愛は変わらない』
ということなんですよ。※個人的な解釈ね。


それではメインキャラを掘り下げます。
まずオラフ。オラフにイラつく人もいるのはわかるけども、めちゃくちゃ大事。まず多分この映画子どもが見てもわけわからんと思うけど、その気持ちをオラフが常にセリフや歌で代弁してる。(大人になったらわかるよね?)だから子どもはずっとオラフに共感してただ楽しめば良くて、大人になってまた見直すと理解が深まって二度美味しいのだ。
更に子どもの共感ダルマという役割と共に、スーパー伏線ダルマでもある。『水には記憶がある』『この森を出たらみんな変貌する』など超重要なキーワードをさりげなく教えてくれる。つまりジャージャービンクスのようなただのギャグ要因ではないのだ。(別にジャージャーアンチではない)更に更にインフィニティーウォーを彷彿とさせるような演出で泣かせにくる。有能すぎるぞこのユキダルマ。
先程あった『森を出たら変貌する』はオラフだと、簡単にいうと成長した。(変化すること自体を受け入れた。怒りという感情、悲しいという感情を知った。愛は変わらないと学ぶのである。)

クリストフ。彼は今作はなんかハッキリしないし、例の歌のシーンのせいで評価下げがちなんですが、実は全くそんな事はない。
まずはディズニー映画史上類を見ない王子ポジションで恋に悩める男の子という革新的なキャラクターである。そのことをしかも歌うwその曲の尺が長い件についてはなんもいえないけどwそれでもこれは新しいと思う。恋に悩んでナヨナヨしてる男子だってこの世界には沢山いるから、女子目線だとアレでも男子目線だと共感できるんじゃなかろうか?
それでいてこの男もしっかり森で成長するのである。森に入ってすぐのアナが火に囲まれるシーンでは彼女の意思などお構いなしに無理やり救うのだが、後半の地の精霊の岩が飛んでくるシーンだと即「どうしたらいい?」とアナがどうしたいかを尋ねて行動している。これはなかなか男はできないのである。そして変わらない愛を学ぶのである。

次はアナ。アナは今作だとあんまり活躍がない感じしちゃいます。ほんでエルサ大好きすぎてね、若干煩わしいかも。それでも魔法(特別な力)がなくてもなんでも切り抜ける、(濡れてるのに石で速攻火を点けるサバイバル能力の高さ)今やれることをやるウーマンという役割があるのでもちろん彼女の勇姿は見どころの一つであることは間違いない。あんだけ心折れかけても立ち上がれるのはアナしかいない。(いや、ラプンツェルもいるな?)
ほいで、アナの変貌はというと、頭の中がエルサしかなかったけど、エルサもオラフもクリストフも失いかけて無茶してでも心の声に従って正しいことして成長しました。最終的にはクリストフにエルサのことで必死だったのゴメンポヨってちゃんと謝ってたので、そこはgood!そして愛は変わらないと学ぶのである。

と、馬鹿にしてるようですが冗談抜きでアナの『わたしにできること』の歌のシーンを見てから何かつまづくことあってもやれることやろうと思うようになれたwどんだけアナ雪から勇気もらってるマンなんだよ自分。

最後にエルサ。まーとにかく戦闘?シーンは全てカッコよ美しい。能力使いこなしまくってる。エルサ氷の魔法シーンまとめって動画YouTubeに流せばそこそこ再生数伸びそう。
前作よりも明るい表情や動きも多くてお可愛い。特にサラマンダーと初対面するときの表情やジェスチャーゲームでもじもじしてるとことか愛おしいです。
ただ精神面は弱くて、序盤から相変わらず抱え込みがち。ありのままっつったのに現状維持で変化を恐れる。でもそれは周りの人たちのことを思ってのこと。だから後半で自分のせいで両親が死んだと思ってまた失うのが怖くなってアナオラフを突き放したりもした。
しかし、気にかかる人が周りにいない状態でダークシーに挑むシーンの彼女は勇ましい。髪の毛後ろに結うとこ好き。そしてついに全てを知り解放さらる瞬間はもう鳥肌ですよね。みんな大好きよね。はよ最終形態のフィギュア出してほしいわ。
エルサの変貌は、アナや他の人を受け入れ、アナと共に、精霊と共に生きることの必要性、大切さを学んだ。そして愛は変わらないと学ぶのである。


はい、長くなりすぎましたがあと言及するとしたら歌ですかね。もちろん前作の方がキャッチーだし良かったなと自分も思いますが、今作の曲のもどれも何度か聞けば聞くほど良くなってくるスルメ曲なので何度も聞いてみてください。
歌含め字吹どっちがいいか問題はどっちもいいからどっちも見ろとしか言えません。

最後に
オラフ「もうおしまい?それともこれから冒険が定番化するの?」
エルサ「おしまいよ」
っていうくだりがラストにあったけど、これはフリでないことを願うよオラフw
でもこのセリフは今作自体のことのメタ発言ってことだよね?wさすがに続編はないだろうけど短編はやりそう。(ディズニー+独占配信とかしそう)

はい、オタク特有の早口感でちゃいました。


それではディズニーシーのアレンデールに行けるのを楽しみに待つとします。
やんなる

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