すずちゃんはかわいい。そうですね。
イケメンがそろっている。その通り。
ひたむきにうちこむって良い。ごもっとも。
青春、恋、仲間、情熱と熱い映画の要素はすでに揃っているのだが、本作のいいところはキャラがそれぞれギャップを持っていてそれがユーモラスだ。
冷徹なのにゆるキャラ好き
クールなのに甘いものに目がない
美人なのに色恋にうとい
『結び』といわれているのに、キャラの立った物語はどんどん続いていくような錯覚が起こる。それくらい登場人物たちがひとりひとり動きだしている。ちはやふる 就活篇『格闘するものに〇』(三浦しをん風)、ちはやふる 社会の壁篇『ふぞろいの林檎たち』(山田太一風)とまだまだ観てみたい・・・
本作ではいろいろなキャラにそれぞれ感情移入できるが、(自分とはほど遠いけど今回は)美形で秀才の太一くんの心情を思った。「自分の青春を全部かけても勝てないなんて、賭けてから言え」と『上の句』で言われていた彼だ。
勉強でも期待されている。好きな人は自分のことを恋愛の対象としてみてくれない。いつも一緒で告白することもできない。面白いとも思っていないのに、かるたが圧倒的に強い周防や幼馴染みでまっすぐな新に刺激され、迷いだらけの太一が本気でかるたを強くなりたいと思ったのだろう。
最初は人のために始めたことが、自分のなかでとても大切な一部になっていく・・・。