ちろる

坂道のアポロンのちろるのレビュー・感想・評価

坂道のアポロン(2017年製作の映画)
3.7
屋上で出会ったけしからん奴は、クラスで鼻つまみ者の不良だった。

父親が亡くなり、横須賀から遥々長崎まで転校してきたかおるは、喧嘩ばかりの不良千太郎と、その幼馴染りっちゃんと思いがけない友情が始まって、まもなく三角関係も始まっていく。

長崎とジャズ。
異国風靡の長崎の町はノスタルジーに溢れていて作品全体に流れてる空気感はとても好き。
昭和年代の佐世保の街はずーっと見ていたいと思うくらい美しく、ロケ地巡りもしたくなりました。

身長も、性格も、何もかも正反対の2人の男の子ですがジャズを通して仲良くなるそのオシャレな展開がとてもいい。
心地いい程度に2人のジャズのセッションが挿入させられる中でも、学園祭のシーンはもちろんですが、授業中にこっそり指ピアノと鉛筆バチで息の合ったセッションをするシーンなんかはたまらなかったなぁ。

全体的に光を効果的に使用した映像はどのシーンも切り取れるほどきれい。
この映像で主役3人の透明感をさらに引き出し、彼らの宝物のような青春をさらにキラキラ魅せてくれていた。

原作は未読ではありますが、どうやら原作ファンにも共感を得られている様子。
ならばちょっと原作も楽しめるかなと読むのを楽しみにしています。
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