エレノア・コッポラが80歳にして手掛けた初の長編作。昨年亡くなっていたのですね。コッポラの妻として一家を影で支えてきた印象のエレノア。いつも夫や娘の製作現場でメイキングのカメラを回していたから監督をしても不思議ではないし、ソフィアのセンスの良さは母ゆずりだったとわかる作品でした。
シャンパンのように爽やかな余韻のロードムービー。
映画プロデューサーの妻アンが夫の仕事仲間ジャックと2人でカンヌからパリへ車で向かう。ジャックはアンをあちこちのレストランや名所に連れ回し、なかなかパリにつけないのだった…
特に何か起こったり深いストーリーはないけど、フランスの田舎町の風景やレストランの雰囲気、料理&ワインに心躍りました。
最初はジャックが下心のあるフランスおやじだと思い、観ていて居心地が悪いのだけど、最後はとても素敵に思えてくる。フランス男性の気恥ずかしいほど粋な演出がこそばゆい。ちょっとだけ芽生えた大人の恋が程よくスウィートでした。
当時51歳のダイアン・レインが歳を経ても美しくて見惚れる。ラストショットがチャーミング!