藍住

検察側の罪人の藍住のレビュー・感想・評価

検察側の罪人(2018年製作の映画)
4.0
普段は洋画ばかり観てしまう人間だが、この映画は凄く良かったよ。
邦画で久しぶりに「面白かった」と素直に感想が言えて嬉しい。

僕の場合、監督を知っていたから観に行こうって思って映画館に足を運んだタイプだったんだけど、木村拓哉と二宮和也の演技合戦が想像以上に素晴らしかった。
映画そのものも凄く良かったと感じたし、漫画原作のキラキラした映画が流行っている中で、こういう攻め方ができる映画が観られるなんて思ってなかったから、言葉にできないくらい感動してる。

正義って何だろうな、と考えては途方に暮れる。
法は完璧ではないと同時に、その法を使って裁くのは人であることの脆さとか、そもそも法は人から作られたものであるという、その危ういバランスをこういう風にアプローチできるなんて、邦画もまだまだ死んでないな、と思えた映画だった。
『三度目の殺人』とはまた違った法の問い方に、ひたすら圧倒された2時間だった。

そして何より、このキャスティングの素晴らしさよ!!
どのキャラクターもこのキャスティングがベストで完璧だった。
特に、最上の危うさは木村拓哉でなければならなかったし、沖野の狂気は二宮和也でなければ出せなかった。
素晴らしい化学変化だよ、これは。
彼らを「アイドル俳優でしょ?」と遠ざけてしまうのは本当に勿体ない。
アイドル俳優とか関係無い。
画面に映されるのは、アイドルの影も形もない、俳優の姿だった。
こういう真正面からのぶつかり合いを映画館で観られてとても満足している。
こういう映画に出逢えて良かった。
是非、映画館で観て欲しい!!

以下、雑感と言う名の萌え語り。
個人的には松重豊と平岳大が予想外すぎて色々刺さりまくりました。
あの二人、ヤバすぎた。
最上と丹野が二人でいるシーンヤバくない?????なんであんな生っぽい演技が出来ちゃうの??????????
あの一瞬で二人がどんな関係を築いて来たのか分かる。
すげーな???????????????
藍住

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