ワイカ

マーシャル 法廷を変えた男のワイカのレビュー・感想・評価

3.7
 チャドウィック・ボーズマン追悼で観賞。素直に良い映画でした。

 舞台は1941年の米国。黒人差別が背景の冤罪を晴らすべく奮闘し、のちに黒人初の最高裁判事になった実在の弁護士のお話。

 前半は、シリアスなテーマのわりに音楽や雰囲気がこの時代に合わせたように妙に軽快、クラシックで、説明不足も多くて退屈でしたが、後半は法廷ものらしく意外な真相が分かったりして盛り上がりました。

 主役の黒人弁護士だけでなく、相棒の白人弁護士もユダヤ系として当時差別の対象で、ドイツではナチに迫害されてたのがみそ。このため最初は反目してたのに後半は友情を築くというありがちな展開にも説得力がありました。2人が妨害を受けるシーンもハラハラしました。

 同じテーマで時代が違う「黒い司法」より軽くて見やすいです。続けて観ると、黒人差別は時代を超えてもあまり解決されてないのだと痛感させられます。

 しかし、ブラックパンサーの時も思ったけど、C・ボーズマンて、やっぱり優等生な感じが強く、あまり特徴がなくて、イマイチ印象に残らない。この映画でも、相棒の白人弁護士の方がよっぽど良い演技をしてた。出演作は「42」も過去にも観てたことに気づいたけど、まったく記憶に残ってなかった。死者に鞭打つようなことを言って申し訳ありません。
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