サーフ

ゴールデン・リバーのサーフのレビュー・感想・評価

ゴールデン・リバー(2018年製作の映画)
3.5
金塊を巡る4人のスリリングなストーリーかと思っていたら、終始穏やかな雰囲気で物語が進んでいて意外だった。

ゴールドラッシュに沸くアメリカ・オレゴン州で活動していた殺し屋のシスターズ兄弟。モリスという連絡役を経由してウォームと言う男を殺す計画だったが、モリスはウォームの科学的に金塊を見つけ出す方法を知り2人は手を組んでしまう。シスターズ兄弟は手を組んだモリスとウォームの後を追跡していく…というのが大まかなストーリー。

劇中、大きな展開は無く夢を追うモリスとウォームの姿と彼らを追うシスターズ兄弟の姿が丹念に描かれる。そしてそんな4人を演じるのがどれも名うての名優という事もあり、地味な展開でも彼らの演技力で物語にグッと惹きこまれていく。

"金塊"という人間の欲望を具現化したようなキーアイテムが登場する事もあり、「人間の欲望の愚かさ」が焦点に合うシーンもあるが、どちらかと言えばこの作品は欲望の具現化のようなゴールドラッシュという時代背景、殺し屋と言う稼業の中で殺るか殺られるかの状況に置かれている兄弟の帰るべき場所、安住の地への旅路という要素の方が強く感じた。

派手なドンパチは無いけれど、序盤の暗闇の中でマズルフラッシュが爆ぜる銃撃戦のシーンは中々のカッコよさ。
サーフ

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