SakakiHana

リロ&スティッチのSakakiHanaのレビュー・感想・評価

リロ&スティッチ(2002年製作の映画)
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小学生ぶりに観た。
すごいなァ この感覚。久しぶりだ。
かなりいい

この映画、小学生のときに何回も観てたんだよ。何回も観てたことも思い出したというよりも、何回も観てたことを思い出さざる得ないくらいに全部を覚えていてびっくりした。

(他の方々のレビューを見て、同じように小さい頃に何回も観ている人が結構いて、なんだか嬉しかった。)

そうそう、そうそう、の連続で。

なんだろう、家の構造とか、テンポとか、流れとか、「懐かしい」って 言葉だけでは勿体無いくらいに、記憶が引っ張られていく。引っ張られて、確かにあった日々がもう一度鮮明に蘇る感覚。平面と化していた、あったのかも分からないくらいに形式と化していた記憶が、温度を帯びた立体的な時間になっていく感覚があった。

この映画そのものが面白いのかどうかが判断できないくらいに、この映画はわたしにとって思い出の作品になっている。映画の評価ってやっぱり一概に存在していないのだと実感した。

ハワイ、行ったことないけど、この映画に流れる穏やかな空気と、落ち着く音楽と、髪をなびかせる緩やかな風にハワイを感じるのは不思議。物心がつく頃に見ていた作品だから、本当にすきが詰まってて少し奇妙な感覚。

この映画はきっとすきだから観ていたんじゃなくて、こういう映画ばっかり小さい頃に観てたから、こういうのがすきになったのかもなァと思ってみたり。ほんとうに不思議な感覚。線画柔らかくて、全体的に緩やかなの。水の表現も色味も全部が。

作品に横たわるテーマみたいなものは、小さい頃に見ていたその当時はきっと捉えてなかったから、そこが唯一新鮮で、自分の中の変化だった。

ほんとうにあの時間てあったんだなー
忘れちゃうところだった ほんとうに
こんなに心の底が染み渡るくらいに自分の魂と化しているようなディズニー映画、他にはないかも

合間合間の風や海やフラの動きの穏やかさがこの映画のテンポ感を形作っている気がする

リロとスティッチの緩急あるやりとりとか、リロのリロの中にきっとある世界とか、親近感の塊だった。
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