千年女優

ヴェノムの千年女優のレビュー・感想・評価

ヴェノム(2018年製作の映画)
3.0
恋人アンが弁護士を務めるライフ財団への強引な取材によって職も恋人も失ったエディ・ブロック。自暴自棄に陥る中で謎の地球外生物の研究で人体実験を繰り返すライフ財団へ内部の手引きにより潜入した彼が、その一体で「ヴェノム」を名乗る生物に寄生され奇妙な共同生活を送りながら財団の陰謀阻止に臨む様を描いたヒーロー映画です。

『スパイダーマン』に登場する人気ヴィランをダークヒーローとして描くSONY期待の作品で、ブームだったR-15ヒーローを目指して企画が始動しながらもMCUとの合流に欲をかいたりと紆余曲折を経て『ゾンビランド』のルーベン・フライシャーがPG-12で完成させ、賛否両論がありながらも8億ドル超の興行収入を記録して続編に繋げました。

設定を活かそうとする監督の意欲的な姿勢は感じつつも最終的には大人の事情に振り回され、「雰囲気」はあっても真の迫力や面白味は感じず、数々のエイリアン系作品や『アップグレード』らの体内共生SFの模倣に留まる印象です。そんな及び腰な物語や設定をトム・ハーディやリズ・アーメッドらキャストの好演でカバーしている一作です。
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