こまち

BPM ビート・パー・ミニットのこまちのレビュー・感想・評価

3.7
全然知らなかった。ACT UPのことを知らなかったし、この映画で描かれている感情を私は知らないと思った。
だから彼らの怒りや悲しみの力に圧倒された。

正直、ACT UPの活動の仕方は過激すぎると感じた。製薬会社のオフィスを血みどろにするなんて、器物損壊じゃ?などと思ったりした。
だけど、あんなに素敵だったショーンが後半、火が消えてしまったように衰弱する姿を見て、思い直した。
近しい人が死んでいき、 自分にもまた死が物凄いスピードで迫ってくるそのときの恐怖は「穏便に」やり過ごせるものなんかじゃないんだろう。

この映画に描かれているものを私は知らないといったけれど、それなのに胸に迫るものがあった。

最後のクラブシーンが印象的だ。やるせない。
こまち

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