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女王陛下のお気に入りのnaoのネタバレレビュー・内容・結末

女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます


美術の圧倒的な美しさと、3人の女優たちのそれぞれ個性あふれる魅力的な演技。物語はおかしくもあり、物悲しくもあり、ダークな笑いを誘わせる

しかし、物語が進むにつれてそんな笑いはやがて冷め、映画が終わった後には様々な感情が一気に湧き出てきます


聖なる鹿殺しほどのダークさは無かったですが、話の内容も色使いも照明もカメラの位置も、監督の世界観を保ったまま、いい感じで一般受けする映画に仕上がっていました(個人的にはもっとダークでも良かったかな😄)

ストーリーは、章ごとに分かれていて、小説でも読んでいるかのように軽々と進んでいき、エンディングへ向かって、"ウサギ"と"人間"が重なっていく…
そこに3人の悲壮感や虚しさ、そして、結局は誰しもが女王のお気に入り止まりで利を得る事なく終わってしまう

そんな不条理な世界に閉じ込められた人々を覗き見みているような感覚に陥り、薄気味悪く恐ろしいランティモスの世界にあっという間に引き込まれる醜くも美しい作品です!
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