Yuto

ザ・スクエア 思いやりの聖域のYutoのレビュー・感想・評価

2.4
観ててあまり気分の良くない映画。何かメッセージを1つばしっと定めているというよりか、問題提起に徹している感じが強かった。

自分自身もドキッとさせられる点が散りばめられていて、多くの人は目を背けたくなる映画だろう、基本的にこの映画を見る層は常に多数派にいることが多かった人たちだろうから。それ故に気分が良くないのかもしれない。

表現とは常に受けてのことを想定しなければいけないのかもしれない。発信と解釈には常に相違がある、発信が自由であるように解釈も自由であると言う点において、責任が表現には付きまとう。表現の自由という言葉は守られて当然のものだが、解釈から目を背けたいというある種利己的な側面を持っているものなのだろう。また同時に受け手も侮蔑と否定は違うということをよく理解しておかなければならないのかもしれない。

この映画にしろ、ザ・スクエアにしろ芸術の枠を飛び越えてしまっていたかな、社会派すぎる作品はいつも社会の構造を炙り出してくれるが、嫌悪も産まざるを得ない。救いはないのか。
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