にょいりん

素敵なダイナマイトスキャンダルのにょいりんのレビュー・感想・評価

2.0
原作は母親がダイナマイトで自殺したにも関わらず、
それをトラウマにも感じずエロとアングラの世界を
飄々と行きて行く作者の生き様に愛らしさと味わいがありました。
この映画はその原作のテイストに忠実に製作されていますが、
詰め込み過ぎなのか非常に散漫で退屈な映画でした。
自伝的な映画でしかも昭和エロ・アングラエピソード満載なので、
場面場面は面白いですがエピソードが単調に羅列されているだけのように
感じました。
主人公を取り巻く前田敦子、尾野真千子、三浦透子といった女優陣は
エロくてチャーミングで素晴らしいし、
峯田和伸の存在感やその他のキャラクターも味わいがありました。
ただ主人公の描き方が原作通り飄々としすぎているせいか、
どんな人間かさっぱりつかめなくて、
まったくその世界に入っていけませんでした。
ヌード撮影や雑誌製作のシーン等で当時のエロ・アングラ業界の
熱くてナンセンスな雰囲気を感じられたのは良かったです。