いち麦

大河のうたのいち麦のレビュー・感想・評価

大河のうた(1956年製作の映画)
5.0
サタジット・レイ監督オプー3部作〜第2部。
半ば家を失いベナレスへ転居した一家。どんどん大人になっていくオプーの物語ではあるが、前作と同じように母親の憂う表情を丁寧に追っており誰よりも彼女に感情移入してしまう。それにしても死の訪れが余りに早足で呆気ない。当時のインド女性たちはみな自分の思いのまま生きられず誰かに頼らざるを得ないのか。母親からの依存をちょっと疎ましく感じる分だけオプーの成長を実感。登場人物たちの心情が一層ストレートに伝わってくる人間ドラマで沁みた。
いち麦

いち麦