カウリスマキ流、極上のトラジコメディ。哀歓のお伽話。好きだという以外に何も言えないでしょこれは。
私、日本に生まれて日本人は穏やかで親切だってずっと信じていたけど、それは幻想だったのだって、ヘイトの声はびこる街を歩くと嫌でも思わざるを得なくて、困難にある人が幸せになって不自由さから解放されたら、自分の取り分減らされるとでも言うように怒り狂うって一体なんなのだろう。とか日々考えて。
そんなささくれ立った私に改めて希望を見せてくれたカウリスマキに感謝しかない。
両手が塞がった人にドア開けてあげるくらいの気持ちで、こんなふうに軽やかに人助けすれば良いのだ良いのだ！
善意に向かって真っ直ぐ進むことを躊躇しない人がこの世にひとりいるって思えるだけで希望だから、明日の自分がもう少し優しくなれるようがんばります。
