世界よ、これが日本の貧困だ。
なんて作者が言った訳でもないですし、あれはどちらかと言えば人と人の繋がりを描いた内容ですけれども現実の切実な問題に触れつつそこに対しては感心なさそうな層を相手に商売するのって実際どうなんだろうとか思っちゃうんですよ正直なハナシ。
いや印象だけでものを言ってますよ、それの現実的な影響力ですとか作者の意図するところまでは追い掛けずに印象だけで反感を覚えてますけれどもね、常に仮想敵を必要とする精神貧民として。
詰まり映画を観に行って、例えば現実の切実な部分を切り取ったものをまんま無加工で出されても困っちまう訳ですが、それの為の展開ばかりで物語として過剰も過剰な代物を出されても舌が麻痺してしまうわよね、という事で御座いまして。
時系列を弄って以ての相関図の開き方、その手際の良さには感心もしましたし、なにより、奈落に落ちた彼が最後に見せる目の色は素晴らしいものでしたけれども。
全体、なんかちょっと気負い過ぎ、と。
