ハレルヤ

すばらしき映画音楽たちのハレルヤのレビュー・感想・評価

すばらしき映画音楽たち(2016年製作の映画)
4.2
映画に大きな彩りを加える要素となる音楽。トーキー時代から現代に至るまで映画史に残る名作たちと共に、各々の音楽誕生秘話や実際に映画の音楽を手掛けた音楽家たちのインタビューを中心に構成されたドキュメンタリー映画。

まさしく映画音楽好きなら必見。映画音楽の歴史を遡りながら、それぞれの作品での音楽はどのようにして作られたのか。それを生み出した音楽家たちはどんな考えをもって製作したのか。

非常に興味深い話だらけでしたね。盛り上がるシーンでの音楽の力の大きさ。その場面に何もなければイメージは全然違うもの。作品そのものの評価にも直結する大切な要素だと改めて感じました。

何も無い白紙の状態から音楽を生み出さなければいけないプレッシャー。あの巨匠ハンス・ジマーでさえもそれを常に感じているのは意外でした。多くの名作を作り出した人でもそれほどの重圧を背負っている大変な仕事というのも新たに知れた事。

その一方で自分の作った音楽でお客さんがどんな反応を見せてくれるか楽しみにしている人もいる。シンプルなアプローチで印象に残る音楽を作る人もいれば、普段なかなか目にしない楽器を用いて独創的な音楽を作る人もいる。明確な答えはなく、各々の感性やセンスでその映画に合った音楽を作り出す過程はとても見応えがあります。

改めて思ったのはスピルバーグ作品の音楽のインパクトは、やはり群を抜いているなという事。「ジョーズ」「E.T.」「インディジョーンズ」シリーズ「ジュラシック・パーク」など映画を見ていなくても誰もが絶対聴いたことのある音楽。彼と何度もタッグを組むジョン・ウィリアムズの天才的な才能を再認識。

エンドクレジットでのジェームズ・キャメロンが話した「タイタニック」で音楽を担当した故ジェームズ・ホーナーとのエピソードも本当に素敵でした。あのスケッチシーンの裏側を聞くとまた見直したくなります。そんなエピソードをラストに持ってくるこの作品の構成も巧い!
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