ロビン

アダム:ゲイタから来た少年のロビンのレビュー・感想・評価

3.7
アルビノに対する差別とタンザニアでのアルビノ狩り(アルビノとは先天性白皮症、先天性色素欠乏症、白子症などの呼称がある)のドキュメンタリー。
アルビノ狩りとは、呪術に使うため、アルビノの人々の身体の一部、もしくは生命そのものを奪うこと。
なんでもアフリカには迷信がありアルビノの骨からは、特別な薬ができると呪術医は語っており子供や女性は特に襲われやすい。
そしてその薬は高級品なので奪われた肉体は、闇マーケットで高値がつくことも多いようだ。
犠牲者が亡くなるケースも多々あり、深刻な人権侵害として問題になってきた。
容姿が他の者と大きく違うアルビノを差別するだけでなく殺人まで起こっている。
科学的根拠なく、アルビノの骨を薬にする呪術医。
呪術医に売るためにアルビノを狩る人間。
その狩る人間にお金で子供を売る親。
現代の出来事とはとても思えない。。。

とにかく、教育ってとっても重要性!
ある意味“無学”だから呪術医の言葉を鵜呑みにしてしまいこのような悲劇が起こる。
ある程度の教育がされていれば“アルビノの骨が薬になる”なんて非科学的なことを信じる人はまずいない。

またアルビノの子供が生まれると、怪物を産んだという偏見から父親は母子ともに見捨てる風習がある。
人間は自分と大きく違う容姿の人間を見ると差別する。
白人のアルビノも差別を受けるんだと初めて知った。
白人のアルビノは、有色人種の我々から見ればそんなに大きな違いを感じられないが「白人でも肌の白さの基準があって白過ぎる者は差別される」というアルビノの白人男性の言葉が刺さる。

そしてタンザニアのアルビノの子供の「黒い肌が欲しい」という言葉に胸が痛くなる。。
ロビン

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